• 『你今天末日了沒』 誠品獨家版
    著:林夕 
    遠流出版 2015 誠品書店限定版
    128×180×13 mm

  • 『你今天末日了沒』
    著:林夕 
    遠流出版 2015 通常販売版
    128×180×13 mm

  • 『歌物件』
    著:馬世芳 
    新經典圖文傳播有限公司 2014
    150×102×20 mm 

  • 『小湊戀歌』
    CD 演奏:盧葦 
    禾廣娛樂 2014 
    152×135×25 mm 

聶永真

Aaron Nieh | アーロン・ニエ

『你今天末日了沒』はまた趣が違いますね。いきなりかわいい。

アーロン 中華圏で有名な作詞家の林夕の短編集です。それまで出ていた林夕の本は王志弘さんが手がけていて、本当にどれもきれいなんですよ。どう差別化できるか考えて、彼のデザインとはまったく違うものにしようと思いました。本のタイトル「你今天末日了没」(君の今日は終わっただろうか)が、ダークで重い印象だったので、あえてカバーはカワイイおばけのキャラクターで遊んでみました。これが誠品書店バージョン、こっちが初版のバージョンです。

おばけの絵が違う。

アーロン そう。

誠品書店って「オリジナルをつくってください」と言えるくらい力が強いんですか?

アーロン 誠品書店の持つ影響力は確かにありますね。でも影響力というより、僕の解釈では「強気」(笑)。博客来でもオリジナル版をつくることがあるし、誠品書店は実店舗を持つ書店、博客来はオンラインですが、両者ライバルなので……。

日本では書店独自のオリジナルバージョンってあまり聞かないですね。

アーロン 誠品書店も博客来も多いですよ。

これは箔押しとエンボス?

アーロン 強めのエンボスと透明の箔押しをしています。紙との相性もよかったので適度な色艶が出ました。

加工してシールつけて、シュリンクしてと、すごく手間がかかってますね。

アーロン 林夕のような有名人は、過去にもたくさんの本を出しているので、読者もどこか飽きていたりする。もっと美味しそうな何かを提供できなければ、なかなか食いつかない、というわけです。

作家、ラジオDJの馬世芳の『歌物件』は楽器、ピースマーク、初の円盤式レコード、ビートルズの白いレコードといった、17のモノ(=物件)を中心に音楽史を綴った本です。最初に登場する「物件」が「ピースマーク」だったので、その記号を直接ブックカバーに刺繍を施しました。

この刺繍は印刷所でやってくれるんですか?

アーロン 印刷所では対応してくれないので、刺繍工場でやってもらいました。盧葦のCD『小湊戀歌』も同じく刺繍を施したもので、今年のゴールデンメロディー賞(金曲奨/台湾で最も権威ある音楽賞)で、パッケージデザインの最優秀賞をもらいました。歌詞のページの最後に、台東の海岸をイメージした刺繍を一面に施しています。このアルバムでは1950年代から70年代がテーマで、母親がよく縫い物をしていた時代であったことと、台東の原住民は凝った織物文化を持っていることと合わせて、刺繍がいいと思ったんです。

僕の仕事は書籍が半分くらいで、残りはアルバムのパッケージデザインです。本づくりの印刷技法をアルバムのデザインに応用してみたり、逆にパッケージデザインで使う方法、スキル、思考などを本づくりでも試してみたりしてるんです。